原稿の修正依頼は、ライティングを発注するうえでネックになる大きな事柄の1つです。トラブルを防ぐためには、ライターと発注者双方による配慮と対策が必要といえるでしょう。
前回のブログで、ライティングという仕事の特徴を踏まえながら、修正範囲や対応について触れました。今回は、また異なる確度から対策について考えていきたいと思います。
■断ることも必要
中には、何でもかんでもダメ出しをして修正を求める企業もあります。正直に申し上げて、そこまでダメ出しするのであれば、最初から外部への発注などすべきではないでしょう。当社としても、そうしたご依頼はお断りするようにしています。自分の中で譲れない「これ」という文章イメージがあるのなら、自分で書くべきですといえるからです。よほどクオリティを求めないもので無い限り、ライティングというクリエイティブな仕事を依頼するうえで失礼な行為です。
また、未経験者に対して発注している案件であっても同様です。未経験なのですから、そもそも完璧を求めることが間違っています。それでも修正させたいのであれば、それに見合うだけの対価を支払う必要があるでしょう。
実際に、修正ばかりでいつまで経っても納品が完了しない、あるいは最終的に受領拒否されるなどという事態も起きています。これについては、ライター側が予防線を張っておくことが重要になるでしょう。場合によって、無理なものは無理だと伝えることも大切です。
■修正を減らすための事前確認
一番良いのは、こうした修正を回避することです。そのために大切なのが、事前確認になります。
例えば以下のような点について、事前にライターと共有しておくと良いでしょう。
- ターゲット(想定読者)
- コンテンツの目的
- 原稿イメージ(サンプルor近しいサイトURLなど)
- トンマナ
また、全体の構成イメージがあるのであれば、これもまた伝えておく必要があります。これは、具体的であればあるほど良いでしょう。例えばタイトルや小見出しの案、各小見出し毎に取り上げたいポイントなどが挙げられます。それだけで、とりあえず依頼側として意図する内容は、恐らく網羅されるはずです。
もし複数の原稿を依頼するのであれば、まず1件書いてもらうのもお勧めです。1件目で修正を加え、最終的に依頼側として「よし」となった原稿をライターに共有します。このとき、修正を加えることになったポイントや意図も添えておくと安心です。
これを見た上で2件目以降に着手すれば、1件目よりはイメージ近い原稿が挙がってくるでしょう。一気に複数の原稿を納品してもらうと、すべてに同じような修正項目が浮上する可能性があり、手間が増えます。
■まとめ
相手がプロだからといって、依頼元が感じることを我慢する必要はありません。しかしそのとき、ライティングがクリエイティブな仕事であることは、頭の中に残しておいてください。だからこそ、社内あるいは自身で書くのではなく、外注という選択肢を選んだはずです。
もちろんライター側も指摘を踏まえ、そういう要望があるということを受け止めることが大切です。十人十色の感性があり、それに応えていくこともまたライターの役割といえます。特にWebライティングは紙媒体と異なり、目的やターゲット等によって様々な書き方が求められる仕事です。
一番は修正依頼も含め、何でも相談してもらえる、そんなライターになれたら良いのかもしれません。それこそ、本当の意味で“パートナー”と言えるのではないでしょうか。
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当社代表ブログ『葛飾から自由を届ける!起業家の挑戦記』より引用